ツイッターを捨て、街に出よ(1)グレタさんはグレているのか

11月になりましたね。思えば10月はいろいろ普段やらないことをやった。10年ぶりに映画を見に行ったし、ラグビーワールドカップで盛り上がったりもした。 
いままでなんとなく敬遠してきたような種類のことだったが、結果、意外と楽しかった。(そういえば南アフリカが優勝しましたね。ちょっと意外だった。)

 

ハロウィンもいつの間にか終わってしまった。最近ではハロウィンブームは過ぎ去りつつあるように感じる。渋ハロなんか行く奴はエセ陽キャでダサい、みたいな意見もツイッターで出ていた。こういう主張自体が斜めに見ててダサい気もするが、なんとなくツイッターを使う層の性質を表しているような気もする。

 

みなさんはツイッターを見たことがあるだろうか。あるだろう、このブログのリンクもツイッターに貼ってるんだから。

ツイッターのトレンドのお決まりのパターンはこんな感じだ。政治家かテレビタレントが問題発言をする。たいていは「マイノリティに無理解な発言」か「学術研究を軽視する発言」である。そしてそれをみんなで叩く。ツイッターはいままで、どちらかと言えばリベラル寄りに見えてきた。

 

しかしここ数か月で興味深い傾向が見られた。リベラル叩きが盛んになったのである。具体的には、ツイフェミ、ヴィーガン、グレタさんが叩かれ、土木工事が賞賛された。今日のテーマはグレタさんである。

 

 

簡単に紹介すると、グレタ・トゥンベリさんは気候変動への対策を訴えてヨットで大西洋を横断したりしているスウェーデンのガールである。グレタさんは今日もトレンドに上がっていた。内容は、COP25の会場がサンティアゴからマドリードに移ったので、参加予定だったグレタさんが「だれか移動を助けてほしい」と言った、ということだった。

(これにはちゃんとした理由がある。グレタさんは環境負荷の高い飛行機を避けてアメリカ大陸にヨットで移動し、COP25に参加しようとしていたわけなので、急に会場が変わったら移動手段がないのはある意味当然だ。ヨットでヨーロッパに戻る時間はない)

COP25 スペインで開催決定 チリに向かっていたグレタさんは | NHKニュース

 

先に言うと、僕はグレタさんの活動を完全に肯定しているわけではない。国連での泣きながらの演説にはぶっちゃけ引いてしまったし、あんなことをしたら気候変動全体に対しても引いてしまう人が多くなるのでは…?とも思った。一方で、僕は環境問題でずっとやってきただけに、グレタさんの目的に共鳴はしている。

 

そういうわけで、グレタさんが国連での演説でツイッターのトレンドに入ったときは、肯定する内容だろうなと思っていた。前述の通り、ツイッターはリベラル寄りのように見受けられたからである。

「ヨーロッパでは少女が立派に環境問題について考えているのに、日本の政治家ときたら…」みたいな内容だと予想していた。しかし、ふたを開けてみたら、衝撃的なことに叩かれていたのはグレタさんだった。

 

ざっと見た感じでいうと、叩いてる人々はだいたい、学校に行ってないことについて叩いていた。しかし、学校に行ってないのはストライキ、つまり活動の一環だと本人は主張しており、これを信用すれば単なるサボりではない。

学校に行かないことで困る他人はそんなに多くないので「学校スト」が活動として効果的かどうかには疑問符がつくが、少なくとも話題にはなった。それに今は国連とかを回っていて学校に行っているヒマはない。

「学校スト」広めたグレタさん、ヨットで大西洋横断へ:朝日新聞デジタル

 

というか、そもそも不登校の人なんていくらでもいるのに、なぜ他人が学校に行くかどうかでワーワー騒ぐのだろうか。そういえば「少年革命家」を名乗るユーチューバーも、学校に行ってないことで叩かれていた。ツイッター民はそんなに学校生活を楽しんだのだろうか?

おそらく真相は逆だろう。行きたくないけど嫌々学校に行かされ、その結果としてそこそこの学歴は得たものの鳴かず飛ばず。そういう人たちは、学校に行かないことを認められてる人が注目・評価・肯定を集めるなんて許せない!という気持ちなのではないのだろうか。

 

グレタさんは、マトモに気候変動などの問題に向き合わずに次の世代にがんばれよ~と丸投げする教育の在り方とか、大人たちの態度に反発しているようだ。そういう意味ではグレタさんはグレているのかもしれない。しかし、そうだとしてもグレタさんは自分で考えて行動し、違いをもたらしている。彼女を叩いているのは、グレる勇気のなかった人々の心の叫びである。